リオはオリンピックが終わり、次はパラリンピックを迎えてますね。
８月２２日の日経ＭＪには、こんなタイトルの記事が掲載されてました。

「さあ、次は東京五輪、婚活『家族で観戦したい』」
次回の２０２０年のオリンピックには一人で観戦したくない。
「家族で観戦したい」「感動を家族と分かち合いたい」（2016.8.22日経ＭＪ）
東京オリンピックというイベントを結婚目標とした
「１０年後よりは４年後」（2016.8.22日経ＭＪ）の近未来の方がより現実的な為、婚活が増えている
といった話が語られてます。

その根拠の一つとして、１９６４年の東京オリンピックの際、
婚姻数が前年の約２５,６１４件と伸びたという事を書かれておりました。

おいおい本当か？と昨今のデータを信じない私は早速調べてみました。
４年後に家族で見たいのなら、オリンピック開催年を軸とした
４年間ごとの婚姻数の平均件数や年推移を比較する方がより傾向が分かります。
ついでに２回行われた冬季オリンピックも調べるとグラフのようになりました。
景気の後押しもあった「‘64東京」と「‘72札幌」は、
４年平均婚姻件数がその前のオリンピックの4年平均よりどちらも10万件増加。
「‘98年長野」はバブル崩壊後で景気が停滞気味ですが、
4年平均で見ればその前の4年間よりは2万件増しております。

行動経済学には「双曲割引」という概念があります。
例えば、多くの人は、太り過ぎを気にしているくせに、
先の漠然としたリスク回避（太り過ぎや生活習慣病）よりは、今のおいしいケーキを選択してしまいがちですよね。

「『ものの価値』は、今と明日では大きく異なるが、七日後と八日後ではあまり違わない。
『今』と『少し後』の間に物の価値は急な角度で下がるが、『後』と『さらに後』では価値の下がる角度はなめらかだ」
「人は現在に生きるものであって、現在の自分はいつも誘惑に負けてしまう」
（早川書房　ダン・アリエリー「お金と感情と意思決定の白熱教室」106、107ページ）
誘惑に負けないためには、人は自身の　手足を何かで縛らないといけないそうです。

結婚という目標も遠い将来として漠然としていると、なかなか「今、現在」にある他の誘惑で後回しになりがちです。
きっと過去3回あったオリンピックの時も、「4年後のオリンピックを家族で感動を分かち合いたい」
という明確な目標・目的があった婚姻数は伸びたのかもしれませんね。
「4年後の2020年東京オリンピックを家族で感動を分かち合いたい」
あなたもお尻を決めて、この目標と目的で婚活を今すぐ始められたらいかがですか？（笑）
（グラフの出典データ、厚生労働省,平成27年人口動態総覧の年次推移より作成）